スクラップ・アンド・ビルド
<図書館で借りた本>
羽田 圭介 著
『スクラップ・アンド・ビルド』
第153回芥川賞受賞作品
図書館へ予約してて、、、三か月ほどかかって順番が回って来ました。
老人介護という重く深刻な背景なのに軽やかで、どことなくコミカルな印象を受けた。
主人公の「健斗」は母と祖父の3人暮らし。
祖父は介護が必要な状態で、「早う死にたか」が口癖です。
健斗は献身的に祖父の介護をしますが、その目的は
過剰介護をして、徐々に祖父の筋力や思考力を衰えさせ、自立を奪い、身体機能低下を狙い、
「早う死にたか」という祖父の希望を叶えること。
一方母親は、、、
祖父の老化防止のため、服のたたみ方や食器の片付けとか簡単な作業をさせるなど
そして決して冷たくしてるわけじゃないんだけど
ヒステリックな母親と、祖父の距離感が とてもリアルでした。
これまで考えたこともなかった現代の介護サービスへの鋭い視点が新鮮だったし、、、
「使わない能力は衰える、そして過保護は人をダメにする。」の言葉には頷けた。
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