虹色のチョーク
<図書館で借りた本>
小松成美 著
『虹色のチョーク』
社員の7割が知的障がい者という
神奈川県川崎市にあるチョーク製造会社・日本理化学工業株式会社。
「日本でいちばん大切にしたい会社」と呼ばれる理由を
日本理化学工業の会長や社長、働く社員、障がい者のご家族へのインタビューを通して、「働く幸せ」を伝えるノンフィクションの本です。
テレビでこの会社のことが取り上げられてるのを偶然観て
早速図書館へ予約し、やっと順番が来ました。
会長がたまたま同席した禅僧から聞いた「人間の究極の四つの幸せ」の話に・・・
物やお金をもらうことが人としての幸せではない。
人に愛されること
人に褒められること
人の役に立つこと
人から必要とされること
とおっしゃったそうです。
加えて
『人に愛されることは、施設に居ても家にいても、感じることができるでしょう。
けれど人に褒められ、役に立ち、必要とされることは働くことで得られるのですよ。
その人たちは働くことによって幸せを感じれるのです。
施設に居てゆっくり過ごすことが幸せではないのですよ。』
とも。
話を聞き、
工場で働いてる障がい者たちは本当に幸せなのか、
障害のある人に仕事をさせることは正しい道なのか。
など
悩み、いくつも疑問に思ってたことが
目から鱗が落ちるように払拭でき 障がい者雇用の決意を新たにし
知的障がい者が
お世話される側・施される側から脱却し、
力強い労働者になる方法を考え出していくのでした。
重度障がい者だから福祉施設で一生面倒見てもらえばいいというわけではありません。
つまり、健常が障がい者に寄り添って生きる『共生社会』ではなく、『皆働社会』なのです。
会社が取り組んできた障害者雇用の理想と現実。
その歩みには頭が下がるとともに
働けるということに幸せを感じながら勤務している障がい者の方々の姿勢に感動したし、
働くとは何か、幸せとは何か、をあらためて考えさせられた本でした。
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mamaさん ど〜も^
健常者であれ障害者であれ
人は社会性動物で一人では
精神的にも生きて行けません。
他人からの承認欲求が常にあり
それが自身や他人の尊厳に繋がります。
また、何もしない事は孤独感が強くなり
精神的なバランスが保てなくなります。
自分の意志と関係なく生まれて
多くの人が同じ様に死んで行く訳ですが
死を考える恐怖を忘れる為には
他の何か(仕事や趣味)に集中しなければなりません。
若い時は「楽する事が幸せ」だと思ってしまいますが
普通はいい年になると
周囲からはまともに相手にされなくなり
精神的にも持ちません。
何かの為の仕事でもありますね〜
投稿: ビ〜グルズ | 2017年8月23日 (水) 11時00分
★ビ~グルズさんへ★
こんにちは。
自分の存在を周りから否定されることって悲しいし残酷です。
逆にどんな自分であっても存在を認められていれば生きる原動力になりえますものね。
人間は「人の役に立つこと=自分の幸せ」と感じる脳を持っているのだそうです。
それもひとりでは生きられない動物ゆえでしょうし
「働く」は人の役に立つことを求めてるからこその行動なんでしょうね。
また、働けばお給料が貰え、自立も可能です。
これは障がい者を持つ親にとっても重要なことですものね。
この本を読んで
人が働くことでしか手にできないものがあることに
あらためて気づかされました。
投稿: お気楽mama(yukiko) | 2017年8月23日 (水) 17時25分